2007年06月01日

改正消費生活用製品安全法

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 私が2007年2月号の新建ハウジングプラス1で書いた「住設機器の老朽化による製品事故にどう向き合っていくか」という記事を覚えていらっしゃいますでしょうか?
 
 この時期、私は、改正消費生活用製品安全法の対応策の検討を真剣に取り組んでおり、その答えとして、「いくら住設メーカーが頑張ったってエンドユーザーと直接対応する関係にあるビルダーが老朽化した住設機器の変更を提案するなどの対策をしていかなければ、耐用年数を過ぎた住設機器による人災はなくならない」と強く思い、この原稿を書いたわけです。
 この原稿は、専門家の文献に引用されるなど、高い評価を受けた半面、「住宅会社の営業担当やアフター担当が住設機器の詳細について高い知識を持つわけでなく、このような対応は実務的に不可能」といった厳しい評価が下されるなど、まさに賛否両論有りました。

 そのような中、改正消費生活用製品安全法は、今年の5月14日に施行されたのです。

 私自身もほっと一息ついていたのですが、施行直後の5月29日、早くもこの消費生活用製品安全法を更に形成する方針が経済産業相の諮問機関である産業構造審議会で発表になりました。

 その再度の改正の内容とは、ガス湯沸かし器や石油ヒーターなど長く使われる製品の点検・修理について、利用者が求めれば、少なくとも出荷から10年間は応じるようメーカーに義務づける「消費者サポート期間制度」(仮称)を来年から導入する。製品ごとに点検期間を定めるほか、修理に必要な部品の一定期間の保管も義務づける。というものです。

 メーカーによる従来の点検・修理サービスでは、製品ごとにメーカーが定めた保証期間を過ぎると、利用者の求めに応じて点検をする義務はメーカーにはなかったのですが、ガス・石油製品などの耐用年数が長く、長期間使われることが多い製品について、経済産業省は、長期間の使用に伴う製品の劣化による事故も防ぐ対策が必要と判断し、点検期間も部品の保管期間も法令で定めることにしたのです。

 この再度の改正案は、秋の臨時国会に提出される見通しです。

 この改正案は、要するに住設機器の老朽化については、消費者が自ら確認をし、不安がある場合には、点検を業者に求めることができ、業者はこれに応じなければならないと法が義務づけるものです。
 しかし、実際に機能している住設機器について、消費者が不安に思うことはないでしょう。
 実務的には、住宅会社が定期点検の際に、住設機器についても点検をし(又はメーカーの担当者と同行し)、取り替えるべきものは取り替える事を求める法改正であると言えるでしょう。
 
 この消費生活用製品安全法は、ビルダーの皆さんにとってとても関連のある重要な法律です。
 ぜひ、今後の法改正の動向も含め、注目していただきたいと思います。
以 上

posted by s-housing at 18:49| 秋野卓生の住宅法律相談所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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