2008年06月16日

資材価格の高騰を理由に請負代金の増額を施主に要請できるか

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 最近、資材価格が高騰しています。特に鋼材類と燃料油はすさまじい高騰ぶりです。
 当然、ビルダーの皆様方も対応に苦しんでいらっしゃるのではないか?と思います。

 「もう、お施主様には見積書を提出済みであり、今更、値上げをお願いすることはできないよな。」とあきらめ顔のビルダーの皆様、ちょっと冷静に自社の請負契約約款を見てみましょう。
 「工事材料の日本国内における価格に著しい変動を生じ、請負代金額が不適当となったとき」には請負代金の変更を施主に求めることができる。という条項はありませんか?
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2008年05月07日

200年住宅で商標が取れるか?

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 200年住宅が大流行です。
 
 超長期住宅先導的モデル事業についても、意欲ある工務店は取り組むようですし、国の施策としてもまずまずの滑り出しではないか、と思っています。
 
 さて、工務店の皆さんは、200年住宅に乗ってビジネスをする事になるのでしょうが、ビジネスを展開するにあたって重要になるのが、「商標」によるブランド構築です。
 
 実は、200年住宅に関して、真剣にビジネス展開を考えている企業は、既にブランド構築のための商標申請をしています。
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2008年04月21日

スルガコーポレーションの事件は判例上どうなのか?

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 前回、前々回とスルガコーポレーション事件に関する解説をこのブログでしたところ、多くの質問を頂きました。
 
 質問の多くは、「弁護士でなければ立ち退きをやってはいけないの?」というものです。
 
 それに対する答えは、前回のブログのとおり、「弁護士法上は、ダメです」というものなのですが、立ち退きを業務として請け負っている業者もいるくらいですから、今更「ダメ」と言われても困ってしまう業者が沢山いるはずです。
 
 ただ、裁判の世界では、立ち退き業務は弁護士法72条違反であるとの決定も出ていますので、やっぱり「ダメ」なのでしょう。
 
 今回は、この裁判所決定について紹介したいと思います。
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2008年04月06日

スルガコーポレーションの外部調査委員会の調査報告書を読んで

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 スルガコーポレーションが、立ち退き交渉を光誉実業なる会社に依頼し、この光誉実業の社長ら関係者12名が弁護士法72条違反の容疑で逮捕された件について、前回のブログで「動きが悪い弁護士が悪い」と意見を述べましたが、私の依頼者の中には立ち退き交渉を立ち退き代行会社に依頼している会社もあり(また、地主さんや大家さんから依頼を受け、自ら立ち退き代行をしている不動産屋さんもいます)、多くの法律相談を受けました。
 
 この法律相談を受ける過程で、弁護士法の研究をしたり、判例の研究をしているのですが、やはり、注目していたのは、スルガコーポレーションが2月26日に設置した外部調査委員会(3名の弁護士と1名の公認会計士より構成)の見解です。
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2008年03月10日

「スルガコーポレーション」が所有したビルをめぐる弁護士法違反事件

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 東証2部上場の不動産・建設会社「スルガコーポレーション」が所有したビルをめぐる弁護士法違反事件が話題になっています。
 
 うちの事務所にも「立ち退きにあたって、業者を使ってはいけないのですか?」という質問が殺到しており、私は、「明け渡し交渉をするには、所有者本人か弁護士でなければなりません。」と説明しています。
 
 今回、明け渡しに関し、立ち退き交渉の報酬として10億円以上が支払われたと伝えられていますが、10億円ものコストをかけるのであれば、弁護士を使っても大金のおつりが出るはずです。
 
 どうして、あえて立ち退き業者を使うのか?
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2008年02月12日

会社再建を真剣に考える

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 2008年の私は、地球環境問題に興味を持ちながら、銀行交渉で幕を開けました。
 
 年始早々、多くの住宅会社から「資金繰りが心配である。秋野先生相談に乗って欲しい」といった相談が相次いで来るのです。
 
 基本的には、うちの事務所は、再建を目指すパワービルダーや工務店さんが来る事務所なので、「なんとかして再建したい」という法律相談に対して検討を進めていきます。続きを読む
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2008年01月10日

「京都議定書」第一約束期間が開始

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 新年明けましておめでとうございます。
 
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
 今年から、いよいよ京都議定書の第一約束期間が開始します。
 
 この京都議定書は、国の義務を定めた条約ですから、第一約束期間がスタートしたからと言って民間企業に対して何らかの法的義務が課されることはありません。
 
 従って、マスコミが「京都議定書」を騒ぎ立てていても、皆様方に何か、義務が課されるわけではないので、「無風」の状況であるわけです。
 
 しかし、果たして我が国は、京都議定書の目標達成を果たすことが出来るのか?
 
 恐らく、難しいでしょう。
 
 では、我が国は、この目標達成が困難な状況の中、どのような対策を取るのであろうか?

 その対策を先読みして、住宅会社はどのような事業展開をしていくべきなのか、という点について検討してみたいと思います。
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2007年09月04日

積水ハウスに営業停止命令 建設業法遵守とコンプライアンス

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 国土交通省は8月27日、大手住宅メーカー、積水ハウス(大阪市)に対し、建設業法違反があったとして同法に基づき営業停止命令を出しました。

 同社の名古屋特建事業部が、建設工事の現場に専任の技術者を置く法律上の義務を怠っていたという理由で9月11日から15日間、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県において営業活動が禁止される事となったのです。
 
 プラス1 7月31日号 でも解説しましたが、今、国土交通省は、建設業法違反行為に対して厳罰化の方向で動いています。
 
 積水ハウスという大手ハウスメーカーに対する営業停止命令という重い処分は、明らかに一罰百戒を期したものと思われますが、今後、ビルダーの皆様も知らずと犯している建設業法違反には気をつけなければなりません。
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2007年08月27日

住宅履歴書

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 昨日(8月26日)の日経1面は、「住宅長寿化へ税加速」として、住宅履歴書を国が認証し、履歴書のある住宅には、減税措置を適用するというものです。
 
 自民党などが提言している200年住宅のミソは、「200年も長持ちする住宅をつくること」にあるのではなく、「200年も長持ちするようにメンテナンスができる仕組みをつくろう!」というものです。
 
 本来であれば、当然であるべきこの発想が今まで、あまりにもなかった。だから、建物建築時の設計図や仕様書が残されておらず、20年〜30年を経た住宅では、リフォームではなく、建て替えといった「無駄」が行われてきたわけです。
 
 また、きちんと作られた保証のない中古住宅が高値で売れるわけがありません。
 
 ですから、新築の段階でしっかりと、住宅履歴書というデータベースを作り、新築時、リフォーム時などにきちんと履歴を残していこうという発想が中古住宅市場の取引活性化として出てきた訳です。
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2007年08月16日

住宅瑕疵担保履行確保法の施行で住宅紛争処理はどう変わる?

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 住宅瑕疵担保履行確保法が平成19年5月24日に国会で成立し、同月30日に公布されました。

 この法律は、「自動車に乗るのであれば自賠責保険に入りなさい」というのと同じく「家を建築するのであれば瑕疵の保険に加入するか供託をしなさい」と義務づける法律であり、「瑕疵担保責任の強制保険化」と呼ばれることもあります。

 この法律は、強制保険化という意味で、注目を浴びていますが、もう一つ、紛争処理の現場にも大きな影響を及ぼす法律となっております。


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2007年06月01日

改正消費生活用製品安全法

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 私が2007年2月号の新建ハウジングプラス1で書いた「住設機器の老朽化による製品事故にどう向き合っていくか」という記事を覚えていらっしゃいますでしょうか?
 
 この時期、私は、改正消費生活用製品安全法の対応策の検討を真剣に取り組んでおり、その答えとして、「いくら住設メーカーが頑張ったってエンドユーザーと直接対応する関係にあるビルダーが老朽化した住設機器の変更を提案するなどの対策をしていかなければ、耐用年数を過ぎた住設機器による人災はなくならない」と強く思い、この原稿を書いたわけです。
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2007年05月28日

特定住宅瑕疵担保履行確保法の成立

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 5月24日の衆院本会議で、特定住宅瑕疵担保履行確保法が成立しました。
 
 2009年秋までに施行されるとの事です。
 
 新建ハウジングのプラス1で昨年初旬から連発して「こんな法律いらない!」という意見を載せていた私としては、意外だったのが、衆院本会議で全会一致で可決成立したということ。
 「あれっ野党も賛成なんだ。」と少々、拍子抜けしてしまいました。
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2007年04月16日

大地震などにより生じた損害について

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

最近、地震が多発しています。
3月25日に発生した能登半島地震では、震度4以上の地震が起きないと言われていた北陸地方に激震を走らせました。
また、4月15日には、三重県にて震度5強の地震が発生するなど、最近、「地震大国日本」を再認識させる大地震が相次いで発生しています。
被害者の皆様方には心からお見舞い申し上げます。

さて、大地震が起きると、必ず、倒壊した住宅の映像がテレビや新聞紙上で紹介されます。
あの映像を見ていると、「これは欠陥住宅だったのではないか?」と疑いたくなるような家もあるのです。

他方で、皆さんが日頃、使用している瑕疵の保証書を見てみて下さい。
また、皆さんが日頃、使用している請負契約約款を見てみて下さい。

きっと、大地震などの天災地変により生じた損害については、住宅会社の責任は免責される旨の条項が入っているはずです。

では、本当に免責されるのでしょうか?
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2007年01月18日

2007年 注目の法律は

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 新年明けましておめでとうございます。
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 2007年は、住宅にかかわる法律は「革命」とも言うべき、大改正のオンパレードです。

 まず、私が注目しているのが、昨年12月6日に国会で成立し、公布された消費生活用製品安全法の改正です。

 この改正法は、本当にすごい。住宅業界全体にコンプライアンスプログラム策定の流れを促してしまいかねない程、すごい法改正なんです。
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2006年11月24日

現場監督に秘書?

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 11月16日、SAREXが主催して行った現場監督鍛錬塾の講師として、現場監督向けにセミナーを行いました。
 普段、私が行うセミナーは、一方的に私がしゃべり続けるものですが、今回は、私自身、大変気合いが入っていたこと、人数も10人程度と少人数であったことから、ソクラテス方式(要するに指名して回答を求めながら講義を行う形式)にて行いました。

 私が、当日の講義で最も述べたかったことは、「現場監督と下請業者の質が格段に向上すれば、欠陥住宅などなくなる」という事です。

 もっと言えば、現在、住宅・建築においては、様々な法律が次々と生まれていますが、そもそも現場監督がしっかり図面と現場を管理する体制が確立すれば、わざわざ建築士法を改正する必要はないし、瑕疵担保責任賠償保険を強制保険化する必要もないわけです。
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2006年08月21日

即クロージングと言うけれども、「請け負け」は避けなければならない

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 最近、秋野弁護士は、契約内容を確定してから請負契約を締結するように、と指導しているが、そんな事を言っていたら競合他社に負けてしまう。もっと早く契約を締結しなければならないと思っているのだが、法的にリスクがない方法はないか?といった法律相談を受けます。
 
 確かに、顧客と出会ってから平均14日で契約を締結するという凄腕会社も現れているとのこと。モタモタしていたら、競合他社に顧客を奪われてしまう、という焦りの気持ちもよく分かります。

 しかし、平面図と立面図と建築予算が決まったから、「一応、契約をしましょう」というのでは、あまりに紛争リスクが高すぎます。
 よく、ビルダーさんは「契約後、いくらでも追加変更に応じますから」と言って顧客の背中を押して契約をするそうですが、次のような事案が発生したら、どうしますか?
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2006年07月10日

平成18年6月2日、住生活基本法が制定されました。

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 この住生活基本法は、わずか22条しかない法律です。

 しかしながら、その位置づけは、住宅に関わる法律の憲法的な存在であり、今後、住政策に関する法律は、この住生活基本法の趣旨に則り制定される事となるのです。

 今後の住宅政策においては、住生活基本法に示された基本理念と基本的施策を実現していくために、新たな基本計画(「住生活基本計画」)が作られることになります(住生活基本法第15条第1項)。

 従来の住宅建設五箇年計画では、国が5年ごとの建設目標戸数を決め、都道府県が区域内の事業量を決定するというトップダウン型のものでしたがこれを改め、国と都道府県が連携しつつ、基本計画(「全国計画」、「都道府県計画」)を作る体系となります。続きを読む
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2006年06月13日

改正消防法が施行

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 6月1日から改正消防法が施行されました。
 おそらく、ビルダーの皆さんも消化器の設置等の営業をOB客等を対象に行おうとしているところでしょう。
 この改正消防法の施行に際して注意をしていただきたい法律が特定商取引法です。

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2006年05月01日

姉歯建築士ら8名の逮捕

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

 4月26日、耐震強度偽装問題の中心人物であった姉歯建築士、木村建設役員、イーホームズ社長が逮捕されました。

 逮捕容疑は、姉歯建築士が建築士法違反(名義貸し)、木村建設役員が建設業法違反、イーホームズ社長は公正証書不実記載罪といずれも、「本丸」である詐欺容疑からみれば別件であり、こういった逮捕を別件逮捕と言います。

 まず、これらの別件で逮捕し、口裏合わせなどを防止し、じっくり刑事や検事が取り調べをしていこうという事なのでしょう。
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2006年04月12日

住宅法律相談所WEB版

執筆者秋野卓生
●匠総合法律事務所

個人情報保護法施行から1年経ったが

昨年4月の個人情報保護法スタート時は、顧客商売である住宅業界は営業手法を見直す必要性に迫られたり、契約書改訂の必要性が出るなど、大騒ぎをしたのを皆様もご記憶されているものと思います。

個人情報保護法制定から1年経ちましたが、最近の新聞記事では過剰保護である旨を主張し、保護法の改正を求めるものも出てきています。

住宅業界では、やはり住宅展示場の「過剰」な対応に苦慮している住宅会社が多いというのが印象深いところです。


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